『「学び続ける教員」を育む地域と大学の連携の在り方を考える~これからの教員の資質向上に求められるもの~』をテーマに2月9日(土),KKRホテル大阪でシンポジウムを開催し,教育委員会関係者,国・公・私立学校教職員,学生ら175人が参加しました。 中央教育審議会から出された答申「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について」では,教員養成の修士レベル化や教育委員会・学校と大学の連携・協働の取り組みを一層推進する中で「学び続ける教員像」を確立することが提言されています。
これを受けて,シンポジウムでは,地域とともに歩んできた大阪教育大学の取り組みを紹介しながら,これからの教員の資質向上はいかにして達成されるかについて,教員免許状更新講習を含め,様々な角度から議論を展開することで,今後の地域と大学の連携の在り方や教員養成の修士レベル化の意味することについての共通理解を深めました。 初めに,長尾彰夫学長並びに大阪府教育委員会の中西正人教育長からの挨拶の後,文部科学省高等教育局大学振興課教員養成企画室長の鍋島豊氏による基調講演「教員養成の改革について」が行われました。鍋島氏は「教育大学・教育学部の最大の使命は,熱意のある優秀な先生方を育成することにある。また,修士課程でさらに学びたいと考える現職の先生方のニーズに応えることも重要である」と述べ,教員養成に関する現状や中央教育審議会の答申,教職大学院制度の概要等について話しました。 次に,本学の島善信教授が,「大阪教育大学における教員免許状更新講習の現状と課題」と題し,本学の役割などを報告しました。 続いて,「これからの教員の資質向上はいかに達成されるのか」をテーマにパネルディスカッションがありました。パネリストとして鍋島豊氏,村松泰子氏(東京学芸大学長),藤村裕爾氏(大阪府教育センター所長),本学の越桐國雄理事が登壇し,本学の冨田福代教授のコーディネイトにより,それぞれの立場から問題提起し,連携から協働への取り組みなどについて期待を述べるとともに,フロアを交え活発な意見交換を展開しました。 最後に,本学の栗林澄夫理事・副学長が「これからは,教員養成教育の高度化に寄与していくことが重要」と述べ,約4時間に渡るシンポジウムを閉じました。 参加者のアンケートでは,「協働の在り方を考える必要性を強く感じた」「現状を知ることで多くの情報を得ることができた」などの感想が寄せられました。
[左]大阪府教育委員会教育長 中西正人氏[右]文部科学省高等教育局大学振興課教員養成企画室長 鍋島豊氏
(総務企画課)