大阪教育大学附属池田小学校事件から11年目を迎えた6月8日(金),「学校安全の日」の行事として,附属池田小学校では午前9時から「祈りと誓いの集い」があり,児童,保護者,教職員など約1400人が出席しました。出席した児童らは,亡くなった児童に黙とうを捧げるとともに,安全で安心な学校づくりを誓い,同校で起こった事件について改めて心に刻みました。 事件から11年目を迎えるなかで,本学がこれからも事件を過去のものとせず,事件の教訓を広く社会に伝え,深刻化する我が国の学校安全の課題に先導的な役割を果たし続けていくために,まず本学の教職員が事件への認識を新たにし,教師をめざす学生とともに,学校における幼児・児童・生徒の安全確保への認識を深める地道な取り組みを進めていくことが重要です。本年度も,平成18年の6月8日から取り組んできた「附属池田小学校事件を語り伝えていくための事業」を継続し,教職員と学生が一体となって,全学規模で附属池田小学校事件を振り返り,学校安全への決意を新たにするものです。 佐々木靖校長は集いの中で,「教育の力によって,子どもたちが将来,人を傷つける側の人間ではなく,自他のいのちを大切にし,人を守る側の人間となるよう教育していこうと誓いました。これからも,この学校は,命の大切さを訴える,その発信源でなければなりません」とし,「この附属池田小学校は,日本中の学校と,さらには世界中の学校と手をたずさえ,学校が安全で安心できる場所であるよう,これからも努力を続けます」と,事件で亡くなられた8人の児童に誓いました。 「集い」終了後の午前9時45分からは,附属池田小学校体育館で「講話及び道徳・安全の授業」が実施されました。事件の当日,附属池田小学校に勤務していた佐々木校長と,眞田巧副校長が児童や保護者に向けて,事件を通して得た思いや願いを伝えました。 大学では,柏原キャンパスにおいて6月7日3限目(13:05~14:35),天王寺キャンパスの第二部において同日2限目(19:30~21:00)の全授業中に冊子「附属池田小学校事件を語り伝えていくために」を配布し,担当教員から学生に対して附属池田小学校事件の概要が伝えられました。A-216教室では,附属池田小学校の松井典夫教諭から小学校での取り組みの様子や事件を踏まえた学校安全教育の取り組みについて話があり,学生ら約150人が熱心に耳を傾けていました。
左写真:附属池田小学校での祈りと誓いの集い右写真:大学の事業で講演する松井附属池田小学校教諭
(総務企画課総務広報係)