本学教員養成課程音楽教育講座の猿谷紀郎(さるや としろう)准教授が,来年秋に行われる伊勢神宮の第62回式年遷宮を記念して委嘱された交響詩を作曲し,注目を集めています。 式年遷宮とは,20年に1度社殿を建て替えてご神体を遷す,伊勢神宮にとって重要な儀式です。猿谷准教授は,伊勢神宮や神社本庁などでつくる式年遷宮広報本部から,伊勢から世界に発信される奉祝曲の作曲を委嘱されました。委嘱後,曲のイメージを膨らませるため神宮を訪れ,深夜の神事「神嘗祭(かんなめさい)」などの儀式を見守り,神木の枝葉を揺らす風など森と自然の様子を体感しました。 交響詩は「浄闇(じょうあん)の祈り」と題され,雅楽的な響きも取り入れた32分にわたる壮大な調べです。4月5日に東京都内で行われた奉祝演奏会では,天皇皇后両陛下も,演奏をお聴きになられました。 猿谷准教授は「雅楽的響きを取り入れ,神をイメージし,音の広がりが感じられる作品を生み出すことができました」と話しています。(写真提供:伊勢神宮式年遷宮広報本部)
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