「平成23年度 大阪教育大学科研費説明会」を10月5日(水),柏原キャンパスで開催し,約60人の教職員が出席しました。本学では今年度新規課題の採択率が前年度の21.9%から40.0%に急増し,その高水準を維持するため,5年ぶりに学外講師を招いて説明会を開催しました。 説明会の冒頭に長尾彰夫学長から「国の財政が厳しくなる中,科研費の獲得は本学運営にとって大きな課題になっています」とあいさつがありました。このあと,18年間毎年のように科研費の獲得で実績を挙げ,『科研費獲得の方法とコツ』の著作者久留米大学の児島将康教授から「書き方次第でこんなに違う!」と題した講演がありました。 児島教授は,自らの審査経験も踏まえ,科研費の現状から,文章の書き方やレイアウト,図の効果的な使用など,審査員を引きつける申請書作成の工夫などをわかりやすく解説し,「採択された人のアドバイスを受ける」「時間を掛けて何度も推敲する」「採択されるまで応募し続けることが大切である」などと強調しました。また,科研費を取り巻く話の中で,旧帝国大学等大規模国立大学に採択が集中しているわけではなく,努力している私学が飛躍的に伸びてきている現状を数値データによって紹介するなど,教員のモチベーションを意識した工夫された構成となっていました。 質疑応答では,「研究分担者を選ぶポイントは」「分野の細目ごとに審査員は分かれているのか」などの質問があり,児島教授から丁寧な答えがありました。 この後,学術連携課研究協力係から「本学におけるバックアップ体制について」と題して科研費採択支援デスクの業務内容についての説明があり,続いて財務課から「科研費不正使用の防止について」と題して不正事例と不正が発覚したことによる教員本人や大学へのダメージ,本学の不正を防止するための管理運営体制などについての説明があり,参加者は,真剣な面持ちで受講していました。
(学術連携課・企画課広報室)