本学キャリア支援センターが主催する「わが子の就職を考えるセミナー」(教育振興会後援)が9月12日(日),柏原キャンパスで開かれました。これは,10月から始まる3回生の本格的な就職活動シーズンをにらんだ新企画で,約400人の保護者が集まり,厳しい就職状況と言われる中で,関心の高さを示しました。 冒頭,長尾彰夫学長は「本年度設立したキャリア支援センターが中心となって,保護者の皆さんと手を携えながら学生の就職支援を進めていこうとセミナーを企画しました。学生たちにとってキャリアとは,自己実現とも自分探しの旅とも言われています。学生のためによき未来を切り拓くサポートをしていくスタートラインにしていきましょう」と挨拶しました。
続いて,キャリア支援センター長の入口豊教授が「国公立の大学でこのようなセミナーを開いている大学は珍しいと思います。本学は正規教員採用数や地方公務員採用数等で全国トップレベルの実績をもち,企業就職も好調とはいえ,学生自身の自主的,積極的な姿勢がないと希望達成はできません。本学では,きめ細やかな就職支援行事やメールによる情報提供を用意していますので,学生に活用していただくよう保護者の皆様からも働きかけてほしい」と呼びかけました。 この後,亀井靖夫キャリアアドバイザーが「教員の就職について」と題して講演しました。その中で「わたしたちは,いい人格,いい先生を育てることを使命に日々努力しています」としたうえで,「教員採用を取り巻く状況は,私立大学の参入で年々厳しくなっています。相談室では,面接,模擬授業,ロールプレイなどを通じてさまざまなハードルをクリアするスキルを身につけてもらっています。この力は,社会人となればどの職業でも求められるものです」と強調しました。また,「家族全員のサポートがなければ希望する就職にはつけないのが今の時代。なぜ教師になりたいのかなど,自分を振り返る分析にご両親らも積極的に協力してほしい」などと呼びかけました。 続いて,副センター長の大嶋知之特任教授が「企業の就職について」と題して講演しました。大嶋特任教授は,「教員であれ,公務員であれ,企業であれ,コミュニケーション力など求められる人材は共通しています」としたうえで,企業就職活動において次のステージ(選考)へ進む最初で最大の関門となっているエントリーシートを作成するポイントや,重要度を増しているインターンシップについて解説しました。また,面接での具体的なやりとりを紹介し,「子育てや教育産業など業種によっては,大阪教育大出身者であることの強みとして,学校現場に知人や友人が多いということを大いにアピールするのも1つの方法」とアドバイスしました。 参加した保護者らは,配布された資料に真剣に目を通しメモをとったり,両講師のユーモアあふれる話に沸く場面もありました。講演終了後は柏原キャンパスを見学したほか,7月に実施した教員就職ガイダンスの模様のビデオ放映も急きょ行われ,予定外の時間にも関わらず約130人が視聴しました。
(企画課広報室)