FMラジオ局とNPO法人,大学の三者がコラボレートし,「AIDSと人権」をテーマにした参加型授業が6月2日(水),本学柏原キャンパスで行われました。 この授業は,教養学科健康生活科学講座の榎木泰介講師が担当する「基礎セミナー」の1コマで,1回生約40人が参加しました。 授業を進行したのはFM802のDJ・吉村昌弘さん。プログラムを実施したのは民間ボランティア団体「HIVと人権・情報センター」の「ヤング・シェアラー」と呼ばれる若手スタッフ4人です。 FM802では,今年4月から6月まで「Act Against AIDS -Radio Action-」というキャンペーンを繰り広げています。このキャンペーンは,エイズ啓発メッセージをラジオから発信することを基本としながら,外部のイベント会場や学校を訪れて啓発活動をするというものです。 今回の授業では,同センターで実施されているプログラム「YYSP(ヤング・フォー・ヤング・シェアリング・プログラム)」が取り入れられました。FMラジオ局との共同によるYYSPの授業を行ったのは,国立大学法人では本学が初めてです。 プログラムでは「HIV/AIDSの基礎知識」から始まり,「感染経路(血液感染・母子感染・性感染)」「SEXにおける感染の可能性」「コンドームによる予防方法」「大切なパートナーへの思いやり」などについて,カラフルな掲示物やぬいぐるみ,模型などを使って,分かりやすく解説しました。そして「AIDSを正しく理解し,自分の体と心を大切にしてください」とメッセージが送られました。 同センター理事の尾澤るみ子さんは「わたしたちは,小学生から大学生まで教育段階に合わせたプログラムを作っています。子どもたちとAIDSや性について共に考える内容をめざしています」と話していました。 吉村さんは「大好きなパートナーとのSEXはとても大切なことです。その大切な人を守るためにもHIVに関心をもちましょう」と呼びかけました。 授業の最後には,学生と一問一答形式でディスカッションを行い,学びを深めました。 参加した学生は「AIDSや性について正しい知識を再確認することが出来ました」「より身近な問題として考え,行動する機会になりました」と感想を述べていました。 榎木先生は「学生がAIDSについて正確に理解し,考え,またボランティア活動などに一歩を踏み出すきっかけになれば良いですね。知識だけでなく,意識も高めて欲しいと思います」と話しています。
(企画課広報室)