大阪狭山市の若手教員を対象とした教師塾「がじゅまるカフェ」で,教職教育研究センターの岡田耕治教授が講師を務め,教師歴38年で培った手法を導入した授業を展開しています。大阪狭山市教育委員会学校教育グループと大阪狭山市校長会の共催による同塾は,「“が”まんせず」「“じゆ”うな心で」「“ま”ちがいOKの」「“る”-きーたちの」カフェとして,毎月1回のペースで開かれており,教員同士の交流の場としても機能しています。 全7回のうちの第4回目となる9月25日(金)は「声」をテーマに,スピーチによる声質の観察や,声の高低や発話の速度に変化を持たせて話に引き付ける咄家のテクニック,ヨガで用いられる腹式呼吸などを伝授しました。お互いのスピーチを聴きながら,教員たちは「張りがあって聞き取りやすい」「実直そうだが,話し方がせかせかしている」「優しそうで誠実な印象」とざっくばらんに批評していました。 岡田教授は「第一印象における,何を優先して受け止めるかという実験では,表情が55%,声が38%で,話す内容はたったの7%だそうです。しかし,話す内容に集中させることこそ教師の生命線。そのツールとして,声や表情などの表現に工夫を凝らしてください」と総括しました。 受講者たちは,「子どもたちを引き付ける話し方が自分の課題だったので,今回のテーマはたくさん収穫がありました。声は教師の命なので,使い分けて授業づくりに活かしていきたい」「ほかの学校や校種の先生たちと顔を合わせる機会が少ないので,授業づくりを学べる上に,先生たちとも情報交換ができる貴重な場でありがたいです」と感想を寄せていました。 この日はテレビ局3社が集まって取材しており,同塾への関心の高さがうかがわれました。
[左写真]教職教育研究センターの岡田耕治教授[右写真]仲間のスピーチに耳を集中させる教員たち
(広報室)