NPO法人北海道エンブリッジ代表理事の浜中裕之氏が,11月11日(火)の教養基礎科目「キャリアデザインI―大学とキャリア―」の授業でゲスト講師を務めました。同法人は,農業や福祉など様々な分野の企業や,行政,大学など多様な機関と連携し、若者が地域に参画し,新たな挑戦ができる場を創出して,次代の社会を担う起業家型リーダーを世に送り出す事業を展開しています。 浜中氏は冒頭から,「自己分析とは,自身の経験を分析し,何をやって,何を学んだかを言葉にすることであり,企業分析とは,企業のやりたいことを理解することです」と切り出し,「大学時代に『濃い経験』をして,『誰の役に立ちたいか』を明確にすることで進路も明確になってきます」と自らの経験談を熱く語りはじめました。 小学生のときから教員をめざしながらも漫然とした日々を過ごしていた大学2年生のとき,紹介されたイベントに参加したことから『長期実践型インターンシップ』に挑戦することを決意しました。インターンシップ先の26歳の社長との営業に同行し,東京への出張や飛び込み営業などを経て,受け入れ企業に大学生をインターンとして派遣するコーディネーター業務を担当しました。そこで,学校現場以外にも,教育的効果を創出する場があることを見出し,教員ではなく社会の現場で未来ある若者にかかわる仕事をしたいと考えるようになりました。 大学4年生で,経済産業省の『チャレンジ・コミュニティ・プロジェクト』特別研究員の認定を受け,全国でインターンシップによるコミュニティづくり等の講演を行うなどの活躍をしながらも,企業に就職するか,この事業を継続していくかで悩みました。「できることをいつまでも続けるな。できないことをやれ」という社長の言葉を思い出し,東京の大企業の内定を辞退して,インターンシップを軸にしたNPO団体を立ち上げることを決意しました。 学生10数人からの質問に次々と返答した浜中氏は,「誰の役に立ちたいかは,役に立ってみないとわからない。感謝されたときの気持ちでそれがわかるものです。だから,いろいろな経験をしてください」と思いを伝えました。その言葉と生き方に,学生たちは『考えるだけではなく実際に活動してみる決意ができた』と影響を受けていました。
[左写真]講演の様子[右写真]NPO法人北海道エンブリッジの浜中裕之代表理事
(キャリア支援センター)