水野治久副学長が担当する「不登校の理解と支援」の授業で、長年教育分野の取材を続けている朝日新聞東京本社編集局の宮坂麻子編集委員をゲスト講師に招き、「不登校の子どもたちの学び」と題した特別講義を1月22日(木)に柏原キャンパスで実施し、約200人が受講しました。
宮坂編集委員は初めに、不登校や集団生活になじめない児童生徒の居場所として各学校への設置が進められている「校内教育支援センター(SSR)」について紹介した後、不登校の定義や、不登校になった子どもの多様な背景について説明しました。また、朝日新聞の豊富な記事を教材に、国や学校現場の動き、不登校の子どもたちの声などを紹介し、「不登校になる原因は一つだけではありません。多くの要因が複雑に絡み合い、それが不登校という形で表れてくるのだと考えています」と話しました。
続いて、現在国で検討されている不登校の児童生徒のための「特別の教育課程」について説明があり、自分たちが「特別の教育課程」を作るとしたらどのような制度が考えられるか、学生同士で話し合いました。学生からは「不登校の子どもだけでなく、誰もが学びやすい制度があったほうがよい」「子どもの頃の感性を忘れず、子どもの声を理解できるようになる必要がある」「教科の学びを支える教員と、子どもの支援を担当する教員を分けて配置する」などの意見が出され、宮坂編集委員がそれぞれに対し検討すべきポイントなどをコメントしました。
授業の後、学生からは「不登校の子供の支援を考える中で、義務教育における学びの意義や意味について考えさせられました」「さまざまな不登校支援があることを知り、視野が広がりました」といった感想が寄せられました。全員の感想に目を通した宮坂編集委員は「授業で出した課題は難しかったと思いますが、皆さん自分たちに引き付けて一生懸命考えてくれました。教育は、学校・家庭により、一人ひとり違う価値観と経験を積んできています。そこに社会環境や時代の変化、年代ギャップがどんどん押し寄せるため、正解はありません。子どもの気持ちで考えることを忘れず、周囲と議論を交わして、ほんの少しでも子どもたちのためになる方法を模索してみてください」とメッセージを寄せました。
講義の様子
「特別の教育課程」について話し合う学生たち
学生の議論に宮坂編集委員が多様な視点からの考え方を提供
(広報室)