大阪市平野区において障がい者福祉事業所「紙再生工房」を運営している前橋誠士所長が,7月12日(金),本学一般教養科目の授業でゲスト講師として講演しました。教養学科健康生活科学講座の榎木泰介講師が担当する「健康科学への招待」の一環で,約90人の学生が受講しました。 この授業は,人口変動や医療問題,脳死判定と臓器移植,栄養と健康とのかかわりなど,社会を取り巻く様々な課題を取り上げることによって,「健康な社会とは?」というテーマにアプローチしています。今回は,障がい者が働くこと,優しい社会や環境などがテーマです。 前橋氏は,平成19年に運営母体となる特定非営利活動法人・もなか会を立ち上げました。紙再生工房では,牛乳パックや大和川のヨシ等をリサイクルし,手すき作業で名刺など再生紙製品の製造・販売に取り組んでいます。同氏は美術大学卒業から今日に至るまでの経験を紹介したうえで,体験例を挙げながら「わたしたちにとって,障がいをもった人を理解するというより,認めるという姿勢が大切なのではないでしょうか」と投げかけました。 榎木講師は「健康な社会,豊かな社会を考える講義で,彼の経験から語られる言葉が,学生に少しでも届いていたら,考える機会と捉えてくれたら,本当に嬉しいです」と話しています。
(総務企画課)