本学は,インドネシアのインドネシア芸術大学ジョクジャカルタ校 Institut Seni Indonesia (ISI) Yogyakarta と教育及び学術交流に関する協定を締結しました。調印式は,9月21日に本学の長尾彰夫学長が同校を訪問して執り行われました。 インドネシアには国立総合芸術大学として3校の ISI があり,ジョクジャカルタ校はそのなかで最大規模の3学部(上演芸術・造形芸術・記録メディア芸術)を有する,同国を代表する芸術系高等教育機関です。独立後間もなく設立された,旧制の美術専門学校,西洋音楽専門学校,舞踊専門学校が統合再編されて,1984年にインドネシア芸術大学ジョクジャカルタ校となりました。大学院も順次整備され,現在は全学部に博士課程が置かれています。本学出身の教員もおり,教員数は現在約250名,学生数は約3000名です。 同校が位置するジョクジャカルタ特別州は今もなお王家が存続し,王が知事職にあるジャワ島の古都で,古くからインドネシアの諸島のみならず東南アジア島嶼部各地から人と物の集まる中心地でした。現在は同国有数の大学町で,国内外から多くの若い人たちが集まっています。インドネシアの伝統芸術を維持するとともに新しい表現や技法にも積極的に挑戦している同校との交流推進は,東南アジアの文化的伝統への理解を深めるとともに,芸術教育の多面的な可能性を開いていくものと期待されます。
(卜田隆嗣教授(芸術講座)・学術連携課)