本学の小野恭靖教授(教養学科日本・アジア言語文化講座)による絵本『さかさことばの えほん』(小野恭靖作/高部晴市絵 すずき出版刊)が5月5日(水),日本の文学賞の中でも歴史が長く権威のある第57回産経児童出版文化賞のフジテレビ賞を受賞しました。小野教授は受賞について「身近な生活の中で,日本語の面白さを肌で身に付ける言葉遊びの素晴らしさを世の中に広めていきたいと思っています。この本でその一端を知っていただけたら」と語りました。 「さかさことば」は回文とも呼ばれる日本語の言葉遊びです。日本人は平安時代から三十一文字(みそひともじ)の和歌を回文で作ることを試みています。 小野教授は,古くから伝えられてきた日本語の持つ力に着目し,回文を使った和歌や俳句など言葉遊びの歴史を研究しています。この本は,小野教授のゼミで言葉遊びの面白さを学び,卒業して出版社に勤務した教え子から声をかけられて,上梓に至りました。小野教授は「教え子と一緒に児童図書の出版の仕事ができるとは,教師冥利に尽きます」と喜びを語っていました。 この本では,さかさことばと身近な動物や人の絵が組み合わされて,言葉遊びの世界が広がっています。本学附属図書館でも借りることができます。
(企画課広報室)