地域連携・教育推進センターと識字・日本語学習研究集会実行委員会が主催する「第8回識字・日本語学習研究集会」を、9月10日(土)に開催しました。これは、本学FD(*1)事業として、識字・日本語教室(*2)の学習者とパートナー(学習者と共に学ぶボランティア)や関係者、夜間中学校の教員・生徒などを対象に行うもので、今回は「ボランティア意識調査からみえてくる未来」をテーマに実施し、対面・オンライン合わせて88名が参加しました。
初めに、本学の森実名誉教授が、令和3年度に行った識字・日本語学習ボランティア意識調査(*3)の分析結果について報告しました。続いて、森名誉教授による進行のもと、パネルディスカッションを行いました。パネリストとして招いた、国際文化交流協会事務局長の有田典代氏、大阪市立天満中学校夜間学級教員の乙見密夫氏、大阪市内識字・日本語教室連絡会副代表の菅原智恵美氏が、それぞれ調査の分析結果を報告しました。報告の後は、参加者との意見交流を行い、参加した学習者から「自身の通う教室のことを語り継ぐ人材の必要性」に関する提案がなされるなど、参加者全員が改めて識字・日本語学習について考える機会となりました。
また、会場には大阪市内の教室に通う学習者による識字作品などが展示され、作品をじっくりと鑑賞する参加者の様子も見られました。参加者からは「さまざまな立場の方の思いを聞けて良かった」「今後の教室活動に生かしていきたい」といった感想がありました。次回Part.2は、2023年1月28日(土)に開催予定です。
*1 FDは、ファカルティディベロップメント(Faculty Development)の略。大学教員の授業内容や教育方法を改善し向上させるための取組。
*2 識字・日本語教室は、日本に住む外国人や様々な事情で日本語の読み書きに不自由している方が学ぶ場所。
*3 識字・日本語学習ボランティアを対象としたアンケートによる人権意識調査。
報告を行う森名誉教授
パネルディスカッションの様子(左から森名誉教授、乙見氏)
パネルディスカッションの様子(左から有田氏、菅原氏)
会場に展示された学習者による識字作品①
会場に展示された学習者による識字作品②
(地域連携・教育推進センター)