本学教員が,2月3日(水)に行われた大阪府立夕陽丘高等学校での研究授業について指導助言を行いました。 これは,同校が加盟する「府立高校教職コンソーシアム」と本学との連携協力の一環として実施されたもので,本学連合教職大学院の木原俊行教授と教職教育研究センターの恩知忠司教授らが,同校の藏戸晋悟教諭による1年生の国語と,鈴川了指導教諭による2年生の音楽の授業を観察しました。 国語の授業では,志賀直哉「城の崎にて」を題材とした「水の入ったコップ」の表現活動が行われました。前回の授業で,生徒たちは水に入ったコップを観察して「自身の内部・本質と向き合うこと」を体感したうえで,思いを原稿用紙2枚に書いており,3日の授業ではグループに分かれ,互いの作品を読んで議論を交わし,素晴らしいと思った作品を選んでクラス全員に向けて発表しました。 音楽の授業では,前回の振り返り・目標の確認・発声練習・ストレッチ・リズムゲームなどでウォーミングアップした後,昭和初期の童謡詩人・金子みすず作詞の「露」を題材に,2人一組でタブレット端末を使ってメロディをつくる創作活動を行いました。 授業後に,木原教授と恩知教授が同校の恩知理加校長,藏戸教諭,鈴川指導教諭らに聞き取りを行ったうえで,それぞれにアドバイスしました。国語の藏戸教諭には,「生徒の発表に対するリアクションがよく,教員と生徒との関係性が良好であることがうかがえた。対象の観察結果を自らの思想に活かした素晴らしい作品が発表され,感動を呼んだ。ただ,アクティブラーニングを標榜するならば,形成的評価を踏まえた学び直しの機会を生徒に提供できることが望まれる」と伝え,音楽の鈴川指導教諭には「指導の引き出しが多く,生徒を飽きさせない授業だった。生徒に見通しを伝え,時間配分を明確にした点も良かった。ただ,教室に机がなく,生徒がノートを取りづらいといった学習環境の整備が求められる」等とコメントしました。 同行した入口理事・副学長は,「生徒のやる気や能力を引き出す素晴らしい授業だった。今後もより良い授業づくりに協力していきたい」と感想を語りました。
[左写真]国語の授業[右写真]音楽の授業
(広報室)