世界的フルート奏者による公開特別レッスンとミニコンサートを開催

2023.07.13

世界的フルート奏者による公開特別レッスンとミニコンサートを開催

 世界に知られるフルート奏者であるデニス・ブリアコフ氏による特別レッスン(マスタークラス)とミニコンサートを、6月21日(水)に柏原キャンパス音楽棟ホールで開催し、学生や教員ら約100人が聴講しました。ブリアコフ氏は子どもの頃から卓越した才能を発揮して“フルートの神童”と称賛され、数々の国際コンクールで輝かしい成績をおさめています。また、多くの名門オーケストラの首席奏者を務め、現在はロサンゼルス・フィルハーモニー交響楽団の首席奏者として活動しています。

 マスタークラスを受講したのは、芸術表現専攻音楽表現コース3回生の谷口楓織さんと同4回生の横山綾乃さんで、それぞれ約1時間ほど、ブリアコフ氏が手本を見せながら高度な演奏技術を指導しました。ブリアコフ氏は「ピアノ(弱い音)やフォルテ(強い音)というのは、音量ではなく音色の違いで表現するもの」とし、大切なのは息を吹き込む方向と太さだと解説。また、ビブラート(音を揺らす演奏技法)が一定になってしまわないよう、良いバイオリン奏者や声楽家の技法をまねてみるなど、いろいろな演奏を参考にして勉強してほしいとアドバイスしました。

 マスタークラス終了後には、ブリアコフ氏によるミニコンサートが行われました。ピアノ伴奏に石橋尚子氏を迎え、深く厚みのある美しい響きがホールに満ちあふれました。全3曲の演奏を終えた後、中務晴之特任教授がサプライズゲストとして登場し、ブリアコフ氏と石橋氏とともにドップラー作曲『リゴレットファンタジー』を演奏。コンサート直前の休憩時間にブリアコフ氏が誘ってその場で決めたという曲を完璧なコンビネーションで演奏し、会場中を驚嘆させました。

 谷口さんは、「同じ楽器を使う者として一番の目標であり昔から憧れていた奏者だったので、まさか在学中にこのような機会が巡ってくるとは思わず夢のようでした。演奏会より何倍も間近で生の演奏を聴くことができ、自分の至らなさを痛感しましたが、とても学びの多い1時間でした。これからも精進してまいります」と感動を語りました。また、横山さんは「昨年、学外で聴講したブリアコフさんのマスタークラスで初めて生の演奏を聴き、音色の多彩さやパワフルさに魅了されました。今年はその指導を直接受けることができ、音色やビブラートによってさらに表現を広げられることを実感し、私が思っていたよりもっと大げさに楽しんでいいのだと学びました。短い時間でしたが学ぶものが多く、これからのコンクールや試験に生かしていきたいと思います」と話しました。

 

谷口さんの指導の様子
谷口さんのレッスンの様子

横山さんの指導の様子
横山さんのレッスンの様子

ミニコンサートの様子
美しい音色を響かせたミニコンサート

中務晴之特任教授との演奏の様子
中務特任教授とブリアコフ氏の共演

(広報室)