附属図書館内ラーニングコモンズにおいて新津勝二理事・事務局長が,「中学校指導者用デジタル教科書」に関する講義を1月24日(金)に行いました。 この講義は,「算数科・数学科内容構成演習」(上出吉則特任教授)の冒頭で指導者用デジタル教科書の研究を行っている学生向けに行われたものです。 新津理事は,文部科学省教科書課在任時の経験談として,『教科用特定図書等(拡大教科書,点字教科書、音声教材)』の制作を教科書会社に依頼する中で,組み版の変更(教科書紙面のレイアウトの変更)を手作業で行わなければならない大変さを知ったことや,その後,デジタル教科書が長い年月をかけて試行錯誤の末に誕生したことなどを話し,最後に「デジタル教科書誕生の裏には,子どもたちのために日々努力した教科書会社社員の思いが詰まっているので,そのことを忘れずに研究して授業に活かしてほしい」と学生たちに語りかけました。 講演終了後には,グループに分かれた学生たちによる「デジタル教科書の研究成果発表会」がアクティブラーニング形式で行われ,ルーブリックや電子投票を用いた学生相互評価による投票で最優秀発表賞が決定されました。これからの学校における授業では,デジタル教科書をはじめとするICT活用やアクティブラーニングなどのほか,ルーブリックを用いた相互評価などが多くなることから,教員養成大学としてそのような素養を持った学生を育成することがより重要となってきます。 発表会後,学生たちは「デジタル教科書誕生の経緯を知ることができて良かった」「デジタル教科書が更新されるタイミングを教えてほしいです。1ヶ月前の内容がすでに変更されていて驚きました」「デジタル教科書を使うことによって教材準備の時間を削減できると思いました」「紙の教科書を使った方が良い場面もあり、使い分けをしっかりすることが大切だと思いました」と感想を話す一方,「読み上げ機能などもっと研究していきたい」と今後の活用にも意欲を見せました。
デジタル教科書の講義を行う新津理事・事務局長
学生による研究成果発表の様子1
学生による研究成果発表の様子2
(教務課)