連合教職大学院教育実践力コースの峯明秀教授と鈴木真由子教授が担当する授業「カリキュラムデザイン演習」(個人と社会領域AB)で,12月9日(月),一般社団法人 イマココラボが株式会社プロジェクトデザインと共同で開発したゲーム「2030 SDGs(ニイゼロサンゼロ エスディージーズ)」の体験が行われました。 このゲームは,2015年に国連にて全会一致で採択されたSDGs「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の17の目標を達成するために,現在から2030年までの道のりを体験するゲームで,さまざまな価値観や違う目標を持つ人がいる世界で,どのようにSDGsの壮大なビジョンを実現していくのかを体感するものです。選択し実行するプロジェクトで世界の状況は刻々と変わり,参加者やグループがそれぞれ行う様々なプロジェクトを実行した結果として2030年の世界が見える化されます。 講師は,一般社団法人インバウンド・ダイバーシティ協会代表理事で,このゲームの公認ファシリテーターである今田大介氏が務め,コースの学生18人が2人1組のチームになってゲームを体験しました。 チームは時間とお金のカードを使いプロジェクトを遂行します。前半は,半分のチームがミッションを達成したものの,プロジェクトが動くたびにマグネットが動いて示される世界のパラメーター「経済」「環境」「社会」は,利益を優先したため「経済」以外の「環境」と「社会」は最悪という結果に。持続可能な社会を構築するためにどうすればよいか,何のためのミッションかなどを考え直して再度挑戦した後半では,他のチームとの協働的な関係を作るべくグループ間で活発な交渉が行われました。時間とお金を交換や他チームのプロジェクトへの出資のほか,全体のバランスを意識した合同チームのプロジェクトも実施され,2030年の世界は「経済」も進展し,最悪だった「環境」は「努力中」の評価に上昇。「社会」はかなり改善されて「目標達成の見込み」,かつミッション達成チームも倍増する結果となりました。 今田氏は,「カードゲーム『2030 SDGs』は,SDGsの普及を目指して開発された。ゲームを体験することでSDGsに関心を持ち,その世界観を理解して欲しい。SDGsの本質は,世界がつながっていることと自分が起点であること。私たち自身が,世界にインパクトを与える存在。世界が示す指標を見える化し,共有することで一人ひとりの行動が変わる。SDGsはそれを示している」と語りました。 学生からは,「抽象的な目標が,ゲームによって具体的に考えられた」「これまでに考えたことが無い視点で考えた。新しい発見や気づきがあった」などの感想が寄せられました。
前半のアクティビティ(チーム内で作戦会議)
後半のアクティビティ(チーム間で協力)
ファシリテーター今田氏による振り返り
(家政教育講座)