みらい教育セミナー「外国にルーツのある子どもに対する学習支援の現在―国内外の実践事例の紹介と今後の方向性について」を令和8年2月21日(土)に、天王寺キャンパスのみらい教育共創館で実施しました。本セミナーは、多様な言語的・文化的背景を抱える子どもの教育の充実化に向けて必要となる取り組みは何かというテーマを掲げ、国内外の事例を研究している本学の教員たちが最新の研究成果を報告しました。
はじめに、多文化教育系の米澤千昌准教授が、日本の学校で行われている日本語学習支援を取り上げ、ことばの力を伸ばす教育のあり方について説明しました。続いて、多文化教育系の薮田直子特任准教授が、NPOでの活動をもとに学校教育とは異なる特徴を持つ、地域での学習支援の実践例について報告しました。また、多文化教育系の櫛引祐希子准教授は、本学とNTT ExCパートナーが共同で開発したサバイバル日本語学習教材「アプリでにほんご」の内容と活用例を紹介しました。
セミナーの後半では、海外で行われている移民の子どもに対する教育について報告がありました。多文化教育系の中山あおい教授は、戦後の復興期においてドイツが移民を受け入れるようになった経緯を踏まえ、子どもへのドイツ語教育が単なる言語指導・言語教育に留まらない実態を紹介しました。続いて多文化教育系の小林和美教授は、深刻な少子化の問題を抱える韓国が進める多文化教育政策の現状と、韓国で暮らす移民の子どものために作成された教材を紹介しました。その後、参加者との意見交換会では、海外における移民の子どもに対する教育、国内で行われている母語継承に関する教育や「アプリでにほんご」の活用に関する質問が寄せられました。
研究成果を報告した教員は「グローバル化の進展に伴い、外国にルーツのある子どもに対する学習支援は、日本だけでなく海外でも喫緊の教育課題となっています。今後も本学は、国内外で行われている様々な取り組みや最新の研究成果を発信し、多文化共生社会の実現・持続に寄与するセミナーを開催する所存です」とコメントしました。
日本語指導の実践例を紹介する米澤准教授
地域の学習教室の実践例を紹介する薮田特任准教授
「アプリでにほんご」を紹介する櫛引准教授
意見交換会の様子
(多文化教育系)