教職員を対象としたコンプライアンス研修を、8月22日(金)に柏原キャンパスからオンライン配信にて実施し、教職員約165人が参加しました。
本研修は昨年4月に施行された改正障害者差別解消法により、事業者に対して障害のある方への「合理的配慮の提供」が義務化されたこと、そして令和7年3月5日に筑波技術大学と包括連携協定を締結したことを受け、筑波技術大学障害者高等教育研究支援センターの宮城愛美准教授を講師に招き、法令遵守の観点を踏まえながら、障害者差別の防止に対する理解を深めるとともに、どのように合理的配慮を実践していくべきかについて学ぶことを目的として開催しました。
初めに、岡本幾子学長から開会の挨拶が行われた後、大内田裕修学支援センター長、宮城准教授、茂野仁美特任講師の3人がそれぞれ講演を行いました。
大内田センター長からは、「障害者差別解消法の改正点と合理的配慮について」と題して、障害者差別解消法の改正に伴い、事業者に対して合理的配慮の提供が義務化されたことにより、提供者に過重な負担を課さない範囲での対応が求められることになり、単に前例がない、費用がかかるといった理由だけでは過重な負担とは認められない場合があること、そして、原則として障害者本人からの「意思の表明」(申し出)を起点とし、提供する側が一方的に決めるのではなく、当事者と事業者等が「建設的対話」を通じて相互理解を深め、ともに解決策を検討していくことの重要性について述べました。
宮城准教授からは「視覚障害学生支援における合理的配慮について」と題して、視覚障害のある学生の学修方法、合理的配慮と支援の具体的方法について講演があり、安全で効率よく歩くための環境整備の必要性と支援機器の活用、そして、紙媒体から電子媒体へのメディア変換が有効である点や、筑波技術大学で実際に行っている視覚障害者への授業での説明方法や、書籍のテキストデータ化の支援方法などについて解説があり、視覚障害者のニーズをきちんと捉えた上で、構成員一人ひとりが合理的配慮を提供していくことが必要であると述べました。
茂野特任講師からは、「発達障害、精神障害から見た合理的配慮について」と題して、発達障害の特性として、障害の可視化が難しく、本人や家族も気づきにくい点があることや、本人の個性や能力の問題と、障害に起因する困難さの境界が曖昧で区別がつきにくい点など、それぞれの特性に応じた説明が行われ、それらに対応するための具体的な合理的配慮の提供内容や精神障害の学生への具体的な合理的配慮について解説があり、できることとできないこと、できるけど合理性がないからやらないことを検討し、対話を通じて互いに継続可能な合理的配慮事項を導き出していくことの重要性について述べました。
最後に鈴木剛理事・副学長が閉会の挨拶で「本日の研修で、障害のある方々が職場の中で安心して活躍できる環境づくりについて、具体的な事例や制度の理解を深めることができたと思います。本日学んだ知識や気づきを日々の業務や職場づくりに生かしていただきたいと思います」と述べました。

挨拶を行う岡本学長と鈴木理事・副学長

講演を行う大内田センター長(右)と茂野特任講師(左)

オンラインで講演を行う宮城准教授
(総務課)