•  
  •  
  •  

大阪教育大学連合教職大学院

〒543-0054
大阪市天王寺区南河堀町4-88
大阪教育大学天王寺キャンパス
天王寺区総務課大学院係
Tel:06-6775-6634
Fax:06-6775-6633
E-Mail:
kyoshoku@cc.osaka-kyoiku.ac.jp

運用担当部局:天王寺地区総務課大学院係

フィンランド・イタリアで海外教育実習を実施 2017年11月25日~12月4日

 初等教育講座学生,連合教職大学院大学院生,柏原キャンパス学生による海外教育実習プロジェクトチーム11人(代表:家倉蘭)が,教員4名とともに11月25日から12月4日までの10日間,フィンランドのオーボ・アカデミー大学附属実習校,イタリアのロマーノ・ブルーニ小学校・中学校・高校を授業訪問しました。本実習は7回目で,北欧での実施は6回目です。

 柏木賀津子教授(英語・CLIL指導),宍戸隆之准教授(体育・日本文化指導),種村雅子准教授(物理),田中滿公子教授(教育学)が指導を行い,6月から11月の派遣時期まで半年に及ぶミィーティングを通して,模擬授業や英語学習を重ねています。未来の良い教員を育てたいと指導くださる教員の協働なしには,本プログラムの継続はないと感じています。

 本実習は初等教育講座の「特別総合科目III(グローバル人材)」として単位化されており,また,連合教職大学院では,学校実習の特別プログラムとして単位に含まれます。


 プロジェクトは,CLIL(内容言語統合型学習)の理論を応用し,主に理数・体育・芸術・文化等の授業を英語で発信する取り組みです。参加者の「異文化リテラシー」「教える英語力」にも寄与するプログラムとして,院生や学生は,それぞれ異なる専門分野(理科,英語,体育,教育学等)を持っており,校種も小学校から高校まで様々です。指導する教員もまた異校種異分野の知識と経験を結集した協働プログラムです。

 21世紀の教師として,1) Global perspectives, 2) English skills to instruct active learning, and, 3) Cognitive skills for teaching with a scientific view. を培うことを主に目当てとしています。

 訪問先のオーボ・アカデミー大学は,フィンランド屈指の小学校教員養成コースを備えており,同大学附属実習校のバーント・クロッカー校長から講義を受けました。フィンランドの教師は全員修士課程を終えており,訪問中も教員らが実践データを収集し,未来の授業創りに臨んでいる姿を何度も見かけました。また,ロマーノ・ブルーニ校では,イタリアのCLIL実践家であるアレッシア先生を囲んでイタリアの授業例(世界の住居in CLIL)ついて学びました。ヨーロッパで唯一,CLIL教員養成コース(博士課程)を試みているカ・フォスカリ大学において専門を深めたアレッシア先生を中心に,この学校では小・中・高に一人ずつのCLIL指導者がおり,思考力を深めながらの英語授業を推進しています。

 プロジェクトチームの院生らは,チームで開発したCLIL授業,「ドラマプロットin CLIL:Gorsch The Cellist」,「サイエンスin CLIL: Three Primary Colorsと影の性質」「バレーボール&ICT:ポジションワークを考えよう」を実施しました。このために4月の面接を経て6月よりテーマを持ち寄り,授業づくりを行っており,その際には,CLILで大切となる4つのC(Content, Communication, Cognition, Community & Culture)の場面を取り入れ,英語を学ぶことをとおして,思考を深め,教科のしっかりした内容も学べるようにしてきました。

 子どもの思考を引き出し英語でやりとりをすることは決して簡単なことではありません。世界の人と共に地球のことを考えるグローバルシチズン育成をめざして生まれたCLIL指導法発祥の地で,授業ができた経験は,「教える」ことの深さの原体験として,長く残っていくことと思います。

 また,7年目の今年は,ドラマ・理科・体育のそれぞれの教科内容の深化やパフォーマンス評価の在り方を考え,それぞれに授業でのポートフォリオや振り返りシートを,海外の子どもたちに記入してもらいました。データとして分析し,1回目から2回目の授業をさらに向上させるための議論が展開されました。授業を省察し自立的に改善する実践的研究者としての眼が大きく育ったと感じています。

 エビデンスを明らかにした実践研究成果は,国内やEUのCLIL学会でも発表予定です。

*
*
*
*

[左上写真] フィンランドのオーボ・アカデミー大学
[右上写真] ドラマプロット:「セロ弾きのゴーシュ」
[左下写真] サイエンス:「光の三原色と影の性質」
[右下写真] バレーボール:「ポジションワークを考えて」

報告会

 天王寺キャンパスで12月16日(土)に開催された報告会には,愛知,山口,大阪などから,研究者,教員,大学生など,約60名の参加がありました。
 「フィンランドの教育とイタリアの小学校のCLIL」をビデオで紹介し,また,「理科・体育・ドラマプロットを使ったCLILの授業」について報告しました。11名が実物やビデオを使い,半年間のプロジェクトの様子と,10日間の実習経験を生き生きと語りました。

報告の内容は下の報告書をご覧ください。
画像をクリックするとPDFファイル(3.62MB)が開きます。

*

報告会の様子

*