教育協働学科教育コミュニティ支援専攻芸術表現コース(音楽分野)で管・打楽器を専攻する学生らによるウインドオーケストラが9月12日(金)、ザ・シンフォニーホールでスペシャルコンサートを開催しました。第9回となる今回は、昨年に引き続き特別ゲストとして人気作曲家のコーニッシュ氏とNHK交響楽団首席クラリネット奏者の松本健司氏を迎え、客演指揮・奏者として全国各地の大学から音楽教員8人と40人を超える学生が参加しました。
コンサートは、D.ショスタコーヴィチ作曲『祝典序曲 Op.96』で幕を開けたあと、上越教育大学の長谷川正規准教授による指揮でJ.プッチーニ作曲の歌劇「トゥーランドット」より『誰も寝てはならぬ』などの曲が演奏されました。続いて、コーニッシュ氏がウインドオーケストラの委嘱を受けて松本氏との共演のために作曲したクラリネット協奏曲『流響のロワール』を、第1楽章から世界初披露となる新曲の第3楽章まで、作曲者自らの指揮により演奏しました。演奏前のインタビューでコーニッシュ氏は「一昨年の第1楽章ではロワール川の風景や周辺の歴史を、昨年の第2楽章では農民の暮らしを表現しました。第3楽章は貴族がテーマです。貴族といえば見栄っ張りというイメージから始まり、そのうち貴族同士の争いが起きて、それを収めるために政略結婚する、というように連想を膨らませました」と解説。また、「一般的に協奏曲は3楽章構成ですが、これは第4楽章も考えています」と明かし、松本氏や観客を驚かせました。
後半では、A.リード作曲『春の猟犬』を同志社女子大学の牛渡克之教授の指揮で演奏したあと、Osaka Shion Wind Orchestraのユーフォニアム奏者で本学非常勤講師の岩井田さくら氏による独奏で、コーニッシュ作曲『Yukucia』を演奏しました。演奏を終えて岩井田氏は「ユーフォニアム協奏曲と聞いてしっとり優しい雰囲気を想像していたら、まさかのサンバでびっくりでした。ユーフォニアムの新しい風を吹かせる作品に出会えて本当に良かったです」と感想を述べました。最後はP.スパーク作曲『宇宙の音楽』の壮大なハーモニーで締めくくりました。
開幕を華やかに飾った『祝典序曲 Op.96』の演奏(指揮:神代修教授)
作曲家コーニッシュ氏指揮によるクラリネット協奏曲『流響のロワール』の演奏(クラリネット独奏:松本健司氏)
コーニッシュ氏作曲『Yukucia』の演奏(ユーフォニアム独奏:岩井田さくら氏)
最後を締めくくった『宇宙の音楽』の演奏(指揮:神代修教授)
(表現活動教育系)