規模地震の発生を想定した防災訓練を10月29日(水)に柏原キャンパスで実施し、学生及び教職員合わせて約330人が参加しました。
例年は、キャンパス内における負傷者の人数や位置、火災の有無、建物の崩落などの具体的な情報は事前に知らせずに訓練を行っていましたが、今年度は災害対策の担当者に予め周知し、災害対策の各班はそれをもとに事前にシナリオを作成・共有し、訓練当日はそのシナリオに沿って訓練を行いました。
訓練後、危機管理室構成員の豊沢純子教授(健康安全教育系)は「各班が落ち着いて対応し、情報収集や指示系統も適切でした。一方で、重症者への対応で救急車要請までに時間がかかった点が課題として挙げられます。今後は学生や教職員の参加拡大や附属学校園との連携訓練も検討していただきたいです」と講評しました。続いて、留学生を含む教育協働学科健康安全科学専攻の17人の学生が制作した防災啓発動画について紹介があり「多言語対応や災害時の心理面への配慮など、学術的な観点を含めて制作していますのでぜひご覧いただきたいです」と述べました。
最後に、岡本幾子学長は「今年度は原点に立ち返り、事前に情報を共有してより現実的な対応を行うことを目的としました。災害時における情報共有と役割の明確化の重要性を再認識する訓練であり、想定通りに進まなかった場面も含めて、こうした経験こそが訓練の意義です。振り返りをしっかり行い、次に向けてブラッシュアップしていきたいです」と述べ、今後も防災・減災の取り組みを継続し、地域社会と連携しながら安全・安心な環境づくりに努める決意を示しました。
さらに、消火器の取扱訓練とマンホールトイレの設置訓練を11月4日(火)に実施しました。消火器の取扱訓練では、実物の消火器を使用し、火元に見立てた炎のイラストに向けて消火する体験を行いました。また、マンホールトイレの設置では、実際に組み立てて、手順や問題点等を確認しました。
負傷者を搬出しようとする救出救護班
最終避難場所まで避難する学生
総括する学長
消火器取扱訓練の様子
マンホールトイレの設置訓練
(総務課)