「学校安全の日」附属池田小学校行事「祈りと誓いの集い」を実施

2024.06.21

「学校安全の日」附属池田小学校行事「祈りと誓いの集い」を実施

 平成13年6月8日、大阪教育大学附属池田小学校に刃物を持った男が侵入し、8名の児童の命が奪われ、13名の児童と2名の教員が負傷しました。事件から23年を迎えた6月8日(土)、同校で追悼式典「祈りと誓いの集い」があり、児童、保護者、教職員ら約770名が参加しました。

 本事業は、事件を風化させず、その教訓と学校安全の思いをつなぎ、広く社会に向けて発信していくため、当時を振り返り、子どもたちにとって安心で安全な学校づくりを誓うものです。

 「集い」に先立ち、奈良真行副校長は、人の命の大切さについて考えてほしいと全校児童に対して語りました。続いて、全学年で「安全科」の授業が行われ、6年生の授業では「安全を発信するということ」をテーマに、学校安全に対する意識を広げていくために自分たちができることについて話し合いました。

 「集い」では、午前10時12分に犠牲になった8名の名が刻まれた「祈りと誓いの塔」の鐘が児童代表の手で鳴らされ、参加者全員が黙とうを捧げて冥福を祈りました。続いて、事件当時6年生の担任であった眞田巧校長が、教職員による防犯訓練などの取り組みや地域住民の協力だけでなく、児童自身も自分の身を守ることに取り組んでいる一方で、学校や子どもが襲われる事件が後を絶たないことに触れ、「本校への学校安全の対策や安全教育についての問い合わせが増えています。本校の話を聞いていただき、児童生徒の命を守るための対策について共に考えてくださる学校、自治体が増えていることをありがたく、そして、心強く思っております。事件で亡くなられた8名のみなさん、みなさんが大好きだったこの附属池田小学校は、引き続き、日本中の学校とさらには世界中の学校と手をたずさえ、学校が安全で安心して学べる場所であるようにこれからも努力を続けます。この場所にいる大人は、決して事件を風化させることなく、目の前にある『祈りと誓いの塔』が建てられたその深い思いを受け継いでいけるよう努力を続けていきます」と決意を述べました。

 参列した児童たちは、「学校の安全を伝えていくというのは、命を紡いでいくということだと思います。自分の思いを言葉にして、それを人に伝えるということはとっても勇気のいることです。しかし、勇気を出して伝えることで、たくさんの命が守られることになると思います」「集いに参加して、学校の安全を発信していく大切さを感じました。特に身近な低学年や普段接している家族に、学校で学んだことを伝えていきたいと思います。そうすることで学校の安全は受け継がれていくと思います」と語りました。

 

安全科の授業の様子
安全科の授業の様子

真田校長
眞田校長

参列した児童による「児童代表の言葉」
参列した児童による「児童代表の言葉」

祈りと誓いの塔
祈りと誓いの塔

 

(広報室)