附属高等学校池田校舎出身である熊ノ郷淳氏が令和7年4月に大阪大学総長に就任したことを記念して、7月17日(木)に大阪大学豊中キャンパスで特別講演を開催し、附属高等学校池田校舎の1・2年生約300人が参加しました。
冒頭では同大学の沿革やキャンパスの紹介があり、その後、熊ノ郷総長の専門である免疫学について講演が行われ、アレルギー反応が起こるメカニズムや細胞の免疫機能について、アレルギー反応を抑える薬の開発や、遺伝子操作をしたマウスの実験結果を交えて解説しました。 また、大学時代にサイトカイン発見の記事を読んだことがきっかけで、当時世界をリードする免疫学者の講演を受けるようになったという経験から、「三年学ばんより、三年師を選ぶべし。人生に自動扉はない、夢の扉はノックしないと開かない」と生徒たちに伝えました。
講演後の質疑応答では、「Th1細胞優位・Th2細胞優位のバランスで最適解はないのでしょうか」「環境によって免疫の働きに変化が起きる可能性はありますか」などの質問が参加者より寄せらせました。熊ノ郷総長は一つひとつの問いに応答し、「大学と同様の講演内容にも関わらず、しっかり理解しているようで感心しました」と生徒たちの意欲と理解力を称賛しました。 最後に、生徒代表から熊ノ郷総長に対し、総長就任のお祝いと講演への感謝の言葉とともに花束が贈られました。
参加した生徒からは「難しいはずの話をすごく噛み砕いて易しく講演してくださり、今まで全く知らなかったことを沢山知ることができて面白かったです」「花粉症由来のフルーツアレルギーを持っているので、自分の体でどんなことが起こっているのかを考える機会となりました」「大学に受かることは一つの目的であり、夢はまたその先にあるということがわかりました」「理系文系それぞれが協力する時代となり、自身の得意とする分野以外にも興味を持つ重要性がわかりました」などの感想が寄せられました。
講演する熊ノ郷総長
質疑応答
代表生徒からの花束贈呈