中学生のための、ひらめき☆ときめきサイエンス「生きる歴史的な民家で環境にやさしい暮らしの工夫を体験しよう」を7月21日(月)に開催し、15人の中学生が参加しました。
これは、科学研究費助成事業により行われている研究を題材に、その研究の面白さや成果を小中学生や高校生にわかりやすく伝えることで、科学的好奇心を刺激して心の豊かさと知的創造性を育むことを目的としています。
午前の部では、参加者は国指定重要文化財民家の維持管理や住みつぎについての研究に取り組んでいる健康安全教育系の碓田智子教授による「私の研究:生きた民家を伝えるために」と題したミニ講義を受講し、民家のフィールド調査について知りました。
午後の部では、大阪市平野区に所在する歴史的民家である奥田家住宅(*)を訪れました。かまどの火起こしの工夫や庭の草抜きのコツを知り、雨水を柄杓で撒き、蚊帳を使うなど、学校での学びや日常生活ではできない体験を通じて、江戸時代の民家の環境にやさしい建築の仕組みや暮らしの工夫を学びました。
参加した中学生からは、「昔ながらの家で送る丁寧な生活に尊敬を感じました」「環境負荷の少ない工夫に関心しました」「重要文化財の建築や昔の生活道具をじっくり見学し、専門家の話に耳を傾けることで、知らなかった昔の知恵や暮らしの技術に触れることができました」との声が寄せられました。
*奥田家住宅…江戸時代中期に建てられ、表門や主屋など7棟が1969年に国の重要文化財の指定を受けた。奥田家は江戸時代を通じて周辺10ケ村の庄屋代表を勤めており、現在も奥田家の家族によって、建物が管理されている。
国指定重要文化財 奥田家住宅
かまどの火起こし体験
お座敷で蚊帳体験
(学術連携課)