【院生ブログ】大学院における専門科目(国語)の学び(その1) ~教材・題材開発研究(言語と文化)A[児童文学]~

2020/11/24
授業内容院生ブログ
【院生ブログ】大学院における専門科目(国語)の学び(その1) ~教材・題材開発研究(言語と文化)A[児童文学]~

  こんにちは!大学院2回生(M2)言語と文化領域の林大樹(はやしだいき)です。今日は,言語と文化領域の専門科目の授業をご紹介したいと思います。
 今日,ご紹介するのは「教材・題材開発研究(言語と文化)A[児童文学]」です。

 大阪教育大学の教職大学院では教科教育の方法論や教材論の学びを深めるだけでなく,教科内容学の学びも深めることができます。それがこの「教材・題材開発研究」です。
 この授業では,児童文学のジャンルや絵本についての理解を深めたり,小学校や中学校の教科書に掲載されている児童文学や,中学校や高等学校の教科書に掲載されている日本近代文学の作品分析の演習発表をおこないます。もちろん,教科書に掲載されている作品だけではありません。
 全8回の授業後半でおこなわれる演習発表では,宮沢賢治や『モチモチの木』で知られる斎藤隆介という児童文学作家や,夏目漱石や芥川龍之介といった近代の文豪の作品を,授業担当教員である成實朋子(なるみともこ)先生の提示された観点で分析しました。昨年の授業での,発表タイトルを以下に2つ挙げてみます。

 ・『三びきのこぶた』絵本の比較
  ―パロディ絵本がパロディ絵本だとわかるのはなぜか―
 ・夏目漱石『坊っちゃん』論
―なぜ「清」は「おれ」を愛したのか―

 こんなふうに,分析の観点をサブタイトルに示して,発表資料を作成していきます。そして,発表当日は,発表45分・質疑応答45分で,授業が進んでいきます。受講者同士の質疑応答ののち,成實先生からあたたかくも鋭いご指導をいただきます。成實先生の読みは,自分の見えていなかったところをとことん浮き彫りにしてくださり,ハッとさせられることばかりです。
 この授業は,言語と文化領域以外の方も受講できます。昨年も,個人と社会領域で道徳教育を研究している方が受講されていました。
 中学校・高等学校の教員はもちろんのこと,小学校の教員を志望されている方は,国語を教えることが必須になるので,もし「作品分析に自信がない…。」「児童文学についての基礎知識を身につけたい!」と思っていらっしゃるのであれば,ぜひ受講してみてください!